面接のマナー

面接に挑む際の心構えのついて、いくつかポイントを紹介します。

 履歴書があれば多くの点を確認できますが、全てではありません。言葉遣い・雰囲気・礼儀作法やコミュニケーション能力・臨機応変・考え抜く力など、こうした人間性や人柄は直接会って接してみないと具体的に分かりません。

社会に出て働くということは、人間関係の中で働くということ

多くの人とうまくやっていくためには、言葉遣い・雰囲気・礼儀作法を3つが特に重要です。いくら能力が高くても、対人能力が低ければ、能力を十分発揮できないでしょう。

面接官が考えていること

・履歴書や職務履歴書だけでは読み取れないことを聞きたい

・自社にマッチした、求める人材として合うかどうか会って確かめたい

・細かい就業条件を直接確認したい

など、書類では判断できない人柄など含めて直接話して確かめたいという思いがあります。

面接時の注意と流れ

約束時間の5分~10分前には到着する

企業には5分前には到着するようにして、入り口でコートを脱ぎ、携帯電話は必ずOFFにします。身だしなみの最終チェックを忘れずに行います。なお、早すぎる到着もマナー違反です。約束の時間まで待ってから受付に申し出るようにしましょう。

遅刻は厳禁!やむを得ない場合はすぐに連絡する

面接当日に遅刻をしないことは基本中の基本です。思いがけない渋滞など、やむを得ず遅れそうなときは必ず電話を入れましょう。待たせる時間も短くて済みます。慌てずに、まずは担当者に一報を。

受付への対応も面接のひとつ

会社に着いたら、まず「本日~時に面接のお約束をいただいております〇〇と申します。」と明るく、はきはきと伝えます。ここでの対応ぶりもチェックされる可能性があるので、ふるまいには気をつけましょう。企業に一歩足を踏み入れた時から、すでに面接は始まっていると考えましょう。

控室では着席し呼ばれるまで待つ

面接の準備ができるまで控室や応接スペースに一時的に通されるケースがあります。案内されて面接の控室に入ったときに、もし先客がいるなら迷惑をかけないよう、静かに席について順番を待ちます。

面接前に心の準備をしっかり整えて、スムーズに面接に入れるようにしましょう。

面接の流れ

入室する際のドアノックは3回

控室で名前を呼ばれたら、明るくハキハキとした声で返事をします。面接室の前に来たらドアの前で立ち止まり、ドアをゆっくり3回ノックします。

すでにドアが開いている場合もノックを忘れずに!!

返事を確認してから入室

ノックをしたら、部屋から「お入りください」「どうぞ」という声が聞こえると思いますが、その返事を聞いてから入室します。入室後はドアを静かに閉め面接官の方を向き「失礼いたします」と挨拶し、一礼します。

面接官の目をきちんと見ることと、45度のお辞儀がポイントです。

椅子の横に立ち並び再び挨拶、面接官からの合図で着席

まず椅子の横に立ちます。そして「〇〇〇〇(自分の名前)です。本日はお時間をいただき有難うございます。よろしくお願い致します。」と挨拶をします。

面接官から着席を促されてから、椅子に座ります。その際にも「失礼いたします」と言って一礼後に着席してください。

ここまでが入室の流れです。

立ち位置は、基本的には椅子の左側が一般的ですが「入口により近い方に立つのがマナー」とされています。 

退室の際も椅子の横に立ち挨拶し一礼

面接が終わったら、面接官にお礼を述べ、椅子の横に立ち一礼します。

お辞儀をした後に少し口角を上げて面接官の目を見ると印象が良いでしょう。

その後、荷物を持ち、ドアの方へ静かに落ち着いて歩きます。

ドアの前で挨拶してから退室

ドアの前で面接官の方に向き直り「失礼いたします」と挨拶して一礼します。面接が終わると緊張感から解放されて、最後の挨拶を忘れてしまう方が多いようですが、マナーを最後まで徹底してください。

・ドアを閉める際も面接官の方を見る

ドアを開けて退室する際にも、ドアを閉める前に面接官ともう一度目を合わせて軽く一礼し、音をたてないようにドアをゆっくり閉めます。くれぐれも後ろ手で閉めないように注意しましょう。

面接中のマナー

企業から応募書類の持参を指示されている場合は、面接時に提出を求められます。また、面接では、筆記用具と手帳やノートを利用する人も多いのではないでしょうか。

書類や筆記用具がすぐに取り出せるように、鞄は足元など、荷物は取り出しやすい場所に置いておきましょう。

名刺を渡されたら名前を名乗り受け取る

面接官から名刺を出された場合は、面接官側に移動し、名前を名乗り両手で受け取り、「ありがとうございます。ちょうだいいたします。」とお礼を言って一礼します。原則、応募者側から名刺を渡す必要はありません。

「どうぞ」と勧められてから椅子に座り、名刺は向かって左に置いておきます。

面接中の表情・しぐさ

  • 笑顔:自然な笑顔は親しみやすさやポジティブな印象を与えます。ただし、無理に作る笑顔ではなく、心から出る笑みが理想です。
  • 目線:相手の目を見て話すことが重要です。目を合わせることで誠実さや自信を示せますが、ずっと見つめるのではなく、自然に視線を交わす程度に。
  • 表情の変化:話の内容に応じて適切に表情を変えることで、理解力や共感力を示すことができます。
  • 姿勢:背筋を伸ばして座り、足はきちんと揃えておく。肘をついたり、足を組んだりするのは避けましょう。
  • 手の位置:話すときは手を少し動かしても良いですが、過度なジェスチャーは控え、膝の上かテーブルの上に軽く置くのが自然です。
  • 頭の動き:話を聞いているときは、適度に頷くことで「聞いています」、「理解しています」というメッセージを伝えます。
  • 緊張:緊張からくる手の震えや足を揺らす動作は、できるだけ抑える。深呼吸をしてリラックスを心がけましょう。
  • 自然さ:過度にマニュアル通りの動きをしないように。あくまでも自然さが大切です。例えば、笑顔も相手の話に反応して自然に浮かべるのがベスト。
  • ミラー効果:相手のしぐさや表情に少しだけ合わせることで、親近感や共感性を示すことができます。ただし、過度に真似るのではなく、微妙に。
  • 自信とリラックス:自信を持って話す一方で、リラックスした態度も忘れず、友好的な雰囲気を保つ。

面接官は、言葉だけでなく、あなたの態度やしぐさからも多くのことを読み取ります。自然で前向きな表情やしぐさを心がけることで、良い印象を残すことができるでしょう。

面接中の言葉遣い

フォーマルな言葉遣いができるかどうかも重要なチェックポイント

一人称は「わたくし」「わたし」。そのほか丁寧語や尊敬語などもきちんと使えるようにしておきましょう。

話し始めに「えっと」「あー」「まー」などの言葉で話し始めるのは、あまり印象が良くありません。

語尾は「~です」「~と考えます」などはっきり言い切る方が好印象です。

面接中のお茶

喉が渇いてるからといってすぐに飲むのはNGです。お茶を出してくれた方にお礼を伝え(面接が始まっていたら黙礼)面接官にすすめられたら「いただきます」と言って飲みます。(面接官が話してる最中に飲むのもNG)

最後に必ず「ごちそうさまでした」とお茶のお礼を伝えましょう。

見送られる場合も最後まで気配りを

面接が終わった後、出口やエレベーターホールまで採用担当者や案内係が誘導するケースもあります。その場合は案内に従い、背筋を伸ばしてついていきましょう。別れるときにも「こちらで失礼いたします」と一礼を。エレベーターまで見送られたときは、ドアが閉まるまで頭を下げておくと丁寧です。

面接マナーで失敗しないために

入室時のマナーなど、すべての場面でいえることですが、準備が整っていない状態で行き当たりばったりに応対する姿勢をチェックされてしまいます。採用担当者の名前を確認しておく、焦らなくてもいいように書類の入った封筒を事前に鞄から取り出し、手に持っておく。ただでさえ緊張する採用面接なので、ちょっとした準備と心がけによって気持ちを落ち着かせて、ミスを防ぐようにしましょう!

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